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WiFi 7とWiFi 6の違いは? スピードとデータ伝送容量が大幅に向上。

 blog author
ラヴィンドラ・ビラヴェ
NETGEAR コネクテッドホームプロダクツ プロダクトマネージメント シニアディレクター

WiFi 7とWiFi 6/6Eの違いは?

WiFi 7は、WiFi 6およびWiFi 6Eに比べあらゆる面が飛躍的に進化しています。高速、低遅延、大幅な伝送容量の増加が特徴として挙げられます。WiFi 7はWiFi 6および6E以前の規格と多くの共通点があるものの、WiFi 7でしか実現できない数多くの機能が追加されています。
WiFi 7で変更された点、以前の規格と共通する点が何なのか。そしていつWiFi 7にアップグレードする必要があるのかを様々な観点から見ていきましょう。

WiFi 7の新しい機能

  • 合計最大通信速度46Gbps – WiFi 6の4.8倍

  • 最大2.4倍のデータ伝送高速化を実現

  • 320MHzの超ワイドレンジ帯域幅 – 160MHzの2倍

  • 4096 QAMにより伝送データ量が増加

より高速に

WiFi 7で最も注目すべきは、従来のWiFi 6よりもはるかに高速化したという点です。WiFi 7 であれば、WiFi 6と比べた場合、同様の設定でも速度は約2.4倍向上します。これにより、WiFi 7を搭載したスマートフォンやタブレット、PCなどのデバイスにおける最大通信速度は最大5Gbpsに達することができます。現在、インターネットサービスプロバイダ(ISP)が提供するインターネットのスピードは成長し続けています。自宅の環境が10ギガインターネット利用可能であるならば、WiFi 7の圧倒的なパフォーマンスをフル活用することができます。

この驚異的なスピードを実現できた要因はどこにあるのでしょうか。WiFi 7のより詳しい解説は下記よりご確認ください。

詳しくはこちら: WiFi 7とは?

帯域幅の拡大

WiFiはそれぞれのデバイスに接続する際に80MHzもしくは20MHz、40MHz、160MHzなどの帯域幅で動作しています。WiFi 7は帯域幅をこれまでの160MHzから2倍の320MHzに拡張しました。これにより、320MHzの帯域幅に対応したデバイスではWiFiのスピードが従来の2倍となり、より多くの同時通信ができるようになります。

伝送するデータ量の向上

WiFi 7は、上記で解説した速度と帯域幅だけでなく、無線信号としてエンコードするデータの量も増加しています。これは、直交振幅変調(QAM)と呼ばれる変調技術により定義されている値です。WiFi 6のQAM上限が1024であったのに対し、WiFi 7は4096(4K QAM)の数値を実現し、ピークレートを高めてスループットを向上させます。 送信される各シンボルは、10ビットではなく12ビットの伝送となり、理論上の伝送速度が20%向上しています。

超ワイドレンジの帯域幅(320MHz)とより高いデータ量伝送(4K QAM)の双方により、WiFi 6と比べてWiFi 7は最大2.4倍の速度向上を実現します。

WiFi 7におけるその他の特長

マルチリンクオペレーション(MLO)

WiFi 7以前の規格であるWiFi 6Eに対応したWiFiルーターは、2.4GHz、5GHz、6 GHzの3つ周波数帯域をサポートしています。そして、WiFiに接続するデバイスはその内いずれかの1つの周波数帯域に接続していました。

WiFi 7であれば、ルーターは2つの異なる帯域を介することで、複数周波数帯域が同時にデバイスへと接続することができます。

目的地に向かう2つの並走した高速道路を想像してみましょう。MLOは、両方の高速道路にバランスよく交通量、いわゆるトラフィックを分散させるため、混雑した場合にすぐに別の高速道路にトラフィックを移動する柔軟性を実現させているようなものです。

メッシュWiFiシステムであれば、ルーターとサテライト(子機)の両方が異なる帯域で同時にデータ送信することができるため、設置したあらゆる場所で高いパフォーマンスを得ることが可能です。そのため、メッシュWiFiであれば、MLOの恩恵を特に受けると言えるでしょう。この機能は、接続を中断することなく、デバイス上でバンドを切り替える際にも非常に役立ちます。例えばZoomを使っている時に、リビングから別の場所まで歩く必要がある時でも、WiFi 7では、通話を切断したり設定画面に入ることもなく、デバイスが接続している周波数帯域を6GHzから5GHz、または2.4GHzに切り替えることができます。

チャネルの使用率を柔軟に最適化

従来のWiFi接続では、あらゆる種類の干渉が接続するチャネル全体に影響を及ぼすことがありました。WiFi 7の新機能である「パンクチャリング」は、チャネルの一部が干渉によって影響を受けた場合、その部分だけをブロックして、残りのチャネルをデータ転送に使用し続けることができます。これにより、WiFi 7は干渉に対してより高い耐性を実現し、データ転送の速度や遅延に関して影響を抑えることができます。 またもや高速道路の例になりますが、WiFi 6を使用している場合は道路に穴があるとストップしたり回り道をするイメージですが、WiFi 7であればその穴をブロックして快適に走り続けることができます。

以前のWiFi規格との共通点は?

  • 2.4GHz、5GHz、6GHzの3つの周波数帯域

  • 高速のデータ伝送

  • 160MHz以下の帯域幅

  • WiFi接続するデバイスの対応状況

Wifi 7の豊富な新機能により、前の規格であるWiFi 6Eの持つ機能とは全くの別物と考えられがちですが、そうではありません。 WiFi 6EとWiFi 7はどちらも混雑の少ない6GHz帯を含む、3つの周波数帯域を利用して通信することは変わりません。 そして、そのどちらも対応デバイスで高速の通信速度を実現することが可能です。新しいデバイスが市場に行き渡るまでの時間を考えると、6GHzの周波数帯域を使用できるWiFi 6Eは依然、最先端のテクノロジーと言えるでしょう。

WiFi 7ルーターにアップグレードする必要は?

WiFi 7は間違いなくワイヤレステクノロジーの未来を象徴する規格です。将来的には、私たち全員がWiFi 7ルーターおよびそれに接続するデバイスを使用するようになるでしょう。それまでは、多くのユーザーは、WiFi 6およびWiFi 6E、特にOrbiの実現する広範囲をカバーするメッシュシステムによって構築されるネットワーク環境でニーズを満たすことができると考えられます。

WiFiをアップグレードする際に考慮すべきは、スマートフォンやタブレットなど、接続するデバイスの対応状況です。AppleのiPhone 15はProとProMaxのみWiFi 6Eをサポートしています。通常のiPhone 15、iPhone 15 Plusユーザーであれば、WiFi 6のネットワーク環境で最高のパフォーマンスを実現することが可能です。

WiFi 6Eをサポートする最新のWindowsノートPCやAndroidスマートフォンをお持ちの場合、WiFi 6E対応のルーターにアップグレードいただくことで、パフォーマンスの向上を見込むことができます。

WiFiルーターを購入することは、自宅におけるネットワークインフラの品質を向上させるための投資と言えます。今使っているデバイスだけではなく、将来的に使用する機器のことを考えると最新規格を搭載したルーター、特に広範囲をカバーすることができるメッシュWiFiシステムを導入いただくことをお勧めします。

WiFi 7が登場することで、その機能をサポートするデバイスやシステムが市場に広がっていくことは間違いありません。

今後数年間、WiFiの質にこだわり、ネットワーク環境に妥協したくない方はWiFi 7が利用可能になったタイミングで導入することを検討する必要があります。遅延の少なさが勝負の肝とも言えるゲーマーであれば、WiFi 7の高速通信と低遅延を高く評価するに違いありません。また、仕事やレジャーなどでVRやARに頻繁に触れる方でもその恩恵を受けることができるでしょう。常に最新かつ最高品質のものを求めている人は、ネットワークに投資することでその先多くの価値を享受できると知っています。

もちろん、ネットギアのWiFi 7に対応したメッシュWiFiシステムOrbiであれば、その卓越した性能でネットワーク環境に妥協したくない方々のニーズを満たせると信じています。